「仕事に行くのが、辛い。」
「あの人とこれ以上一緒に働くのは、無理。」
「会社で居場所が、ない。」
そんな悩みを抱え、毎日がしんどいというあなた。
仕事上の人間関係に何かしらの問題を抱えてしまっている状態というのは、自分が想像している以上に、身体には精神的なストレスが蓄積されています。
人が抱える悩みごとの大半は、結局は 「”人間関係の問題” に帰着する」とも言われるほど身近でありながらも、なかなか解決策を見出すのが難しいのがこの問題です。
人間関係の問題が原因で抱え込んでしまっている「ストレス」というものは、精神的疲労となってあなたの身体をむしばみ続け、やがては心身に支障をきたすこととなり、やがてはまともな日常生活を送ることさえ難しくなってしまいます。
私もこれまでにそうした状況に陥ってしまった仲間たちを目にしたり、面接等で接する薬剤師さんの中にそうした経験のある人がいたことも一度や二度ではありません。
明確な意識はなくとも、「休日であっても、ふとした時に仕事のことばかり考えてしまい、気分が重くなる。」、「休み明けが近づいてくると憂鬱になる、」そんな感覚に、心当たりはありませんか?
それは、あなたの精神状態に”黄色信号”が灯り始めている証かもしれません。
そんなあなたが、もしも今抱え込んでいるそうした問題を解決することができたなら、もしも人間関係とは無縁の職場環境を手に入れることができたとしたら、心のモヤモヤが晴れ、目の前がパーッと明るくなって、清々しい毎日を手に入れられるようになります。
そこで今回は、社会人として組織で仕事をする上において、切っても切り離せない非常に難しい問題、『人間関係』について、とことん深掘りして考えてみたいと思います。
一体どうすれば目の前の人間関係の問題を解消し、”理想の職場”を手に入れることができるのか。この記事のどこかでそのヒントが見つけられるかもしれません。少し長い記事にはなりますが、最後までお付き合いいただけたらと思います。
一日も早く、あなたがストレスから解放され、楽しい毎日を送ることができるよう、願っています。
‐ Contents (目次) ‐
【本題に入る前に】ファーマンの考え方
まずはじめに、今回の記事を読んでみようと思っていただいて、ありがとうございます。
当サイト【ファーマン】では、薬剤師さんの転職に関する様々な情報をお届けしているのですが、今回の記事を読んでもらうにあたり、まずはじめにお伝えしておかなければならないことが1つあります。それは、
今回ご紹介するのは、あくまで『ファーマンの考え方』である
ということです。
これは至極当然のことではあるのですが、転職応援サイトを運営する上で、本来ならばこの人間関係という問題を積極的に取り上げる必要性はどこにもなく、避けて通るという選択をすることも可能です。
でも、ファーマンでは、この”人間関係”という非常に繊細で複雑で、そして厄介な問題について、是非お話しておいた方が良いと考えたため、今回取り上げることを決めました。
その理由は2つあります。
1つは、常日頃から薬剤師さんたちとの面談等を通じて、社会には「人間関係に悩んでいる。」「人間関係に振り回されて本当の自分というものを見失ってしまっている。」という人が実に多いと感じていて、そういった人たちがどうすれば自分らしく生きられるのかということについて、私なりの考え方を伝えておきたかったということ。
2つ目は、当サイトのメインテーマである”転職”というものを扱う上で、やはりその要因の1つとしてどうしてもこの人間関係の問題が出てくるということ。そして、残念ながら転職してもまた人間関係の問題で悩んでしまうといったケースも現実に非常に多い中で、どうすればそれを回避できるのかと考え、ファーマンとして一つのヒントをお示しすることができればと考えたこと。
「人間関係の問題」というのは、その背景によって些細なものから非常に複雑なものに至るまで実に様々なケースが考えられ、その全てについてここで網羅できるわけではありません。
そしてもちろん、ここで触れた内容、考え方が絶対に正しいと言うつもりも毛頭ありません。
この記事を読み終え、「いやそれは間違っている。」と感じたり、「そんなに簡単な話じゃない。」「生意気なこと言うな。」と怒りを覚えられる方もおられるかもしれません。
でも、せっかくこの記事を読んでみようと思っていただいたからには、そういった”ネガティブな感情”は、いったん横に置いておいてもらえればと思います。これからお話する内容を、一度、素直に受け入れてみて欲しいのです。
私自身、ソクラテスやカントよろしく、本格的に哲学について学んだり、彼らの考え方に本格的に触れた経験があるわけでもありませんし、社会学や心理学の専門家でもありません。
でも、これまで人間関係の悩みを抱えたことは、一度もありません。
それは単に周りの人間に恵まれてきたからだと考えることもできるかもしれませんし、ただ単に私が異常に鈍感なだけなのかもしれません。
でもある時、旧友や会社の同僚、先輩後輩、その他いろんな人とこの「人間関係」という問題について話をする中で、「自分は少し特殊な考え方を持っているのかもしれない。」ということに気が付いたのです。
そして、私が実際に周りの人と揉めることもなく過ごして来られた、すなわち、人間関係の問題とは無縁でいられたその考え方の”本質的な部分”というのは、おそらく誰にでも実践可能な事ではないかと思ったのです。
もちろん、人間関係を円滑に進めていくのに、唯一無二の正解など存在しないということは解っているつもりです。
人それぞれ性格も異なれば、人に対する得手不得手があるというのも当然です。人付き合いが上手な人もいれば、人見知りの激しい人もいます。
でも、あなたがこの記事を読み、自分なりにその考え方を咀嚼することで、今ある人間関係の問題を乗り越える”きっかけ”として、何かヒントをつかむことができたなら、私としてはこれほど嬉しいことはありません。
人間関係のような(あえて言いますが)「”くだらない”問題」から一刻も早く解き放たれ、悔いのない、あなた自身が真に輝ける人生を送ってもらいたいのです。
今あなたがもし人間関係で疲弊し切ってしまっているとしたら、ここでのお話は”綺麗ごと”に聴こえてしまうかもしれません。でも、そうだとすれば、綺麗ごとついでに、プロローグの最後としてもう一つだけ言わせてください。
断言します。
『あなたなら解決できます。』
『あなたは間違いなく、自分の人生をより良いものにしていける人です。』
その根拠は、、
それは、この記事のタイトルを見て「読んでみよう。」と実際にアクションを起こしたということ自体が、少しでも人間関係の問題に関心がある、あるいは自分を取り巻くそういった環境を改善させようとしている、そして、自分の成長に繋がるものが得られるかもしれないという前向きな想いを持って生きているという何よりの”証拠”だからです。
自分に自信を持ってください。すべてはそこから始まります。
そしてあなたも是非、素晴らしい職場環境・人生を手に入れましょう!
人間関係の問題を定義・分類する
前置きが長くなってしまいましたが、本題に入っていきたいと思います。
一般に「人間関係の問題」と言うと、多くの人はなんとなくイメージできるかとは思いますが、実際の所、具体的にはどのような状況が考えられるでしょうか。
この章ではまず、人間関係の問題というものを改めて ”定義” し、パターンごとに”分類する”という所から始めていきたいと思います。
問題の相手方の”タイプ”から考える
まず、人間関係の問題を抱えてしまう原因となっている「相手」の属性から考えていくことにしましょう。
あなたが抱える問題が「会社内の人」との間での話であれば、上司、先輩、後輩、同期などを含む「同僚」ということになります。
一方、相手が取引先の人であったり、あなたが病院や薬局勤務であるならば、それが「お客さん」ということも考えられるでしょう。
つまり、まずは大きく「社内の人」と「社外の人」に分けられます。
でははじめに、それぞれの場合における対処時のポイントについて考えてみたいと思います。
社内の人
まずは相手が「社内の人」の場合です。
この場合、あなたが最も注意しておかなければならない事は、
その人との関係性が変化すると、自分はどうなるのか
ということです。
あなたがもしその人との関係性を改善させようと何かしらのアクションを起こし、それが悪い方向へ転んでしまったばかりに、その人との関係が途絶えてしまった場合を想定してみましょう。
もしもその人が、あなたが業務を進める上で欠かせない存在の立場、役割を持った人で、今後引き続きどうしてもその人に頼らざるを得ないシチュエーションが起こり得るというのであれば、その人がいなくなることはあなたにとって完全にマイナスになってしまうことも考えられます。
この場合、相手との関係性は切らずに、可能な限り距離感を離していくことができれば理想的ですね。必要以上には深入りしないようにし、必要最低限の接触に留めるためにはどのように行動していけば良いのかという発想で、日ごろの業務フローや、その人の特性について検討してみてください。
ここで非常に厄介なパターンとしては、その相手が、どうしても頻繁に顔を合わせなければならないポジションの人だった場合です。この場合は、後程お話しする”考え方”も駆使しながら、うまく”いなしていく”のがベターです。〈第3章『人間関係の問題と無縁になる考え方』参照。〉
でも、「自分の性格的に、どうしてもうまく対処できない。」、「適度な距離感を保てるようになんて仕向けられそうにもない。」、そういう人は最終手段、思い切って「異動」もしくは「転職」を考えてしまった方が良いでしょう。
日々、精神的に疲弊していく中で、相手をうまく遠ざけることもできず、うまくいなすこともできないのだとすれば、やはり「物理的に距離を置く」より他、選択肢はありません。あなたの方から離れていくという形を取るのです。
重要な事は、あなたにとって”どうでも良い人”のために、あなたが身体を壊してしまうことなんてない!ということです。
今、もう既に限界に達しつつあるという人であれば ”今すぐにでも”、最近よくそういったストレスを感じるようになったという人も”なるべく早急に”「アクション」を起こすようにしましょう。
本格的に精神的な病を抱えてしまい、あなたから”笑顔”が消えてしまったり、日常生活に支障をきたす様になってしまってからでは遅いのです。
あなたがもし、アクションを起こすべきかどうか悩んているのだとしたら、是非心に留めておいてもらいたいことがあります。それは、
人間関係の問題を避けるために異動や転職をすることは、なにも”逃げ”でもなければ、”負け”でもない。むしろ、”積極的な姿勢” の現れである
ということです。
あなたが ”がんばり屋さん” であればあるほど、その傾向が強くなってしまうのですが、人間関係を理由に「異動」を申し出たり、「転職」を考えてしまうのは、「自分が弱いからだ。」と決めつけてしまうことがあります。そして、そうやって自分を責めた結果、さらにどんどんと疲弊してしまうことになり、「もう手遅れ」という状態になってから、「ああ、もっと早く踏ん切りをつけておけば良かった。」と後悔することになってしまうのです。
人間関係の問題を解決しようとする姿勢は、それがどんな手段であったとしても”攻め”です。あなたは決して”逃げて”いるわけではありません。あなたは積極的に自分の心地よい(仕事も含めた)生活環境を創り出していくべきなのです。
その会社・組織が、あなたの人生の全てではありませんし、そんな環境のせいで身を滅ぼしてしまう様なことは絶対に避けるべきなのです。
私も、これまで実際に人間関係の問題を抱えて、心身に深刻な支障をきたしてしまい、人生設計が大きく狂ってしまったという同僚を目にしてきましたが、そんな悲しい現実を見るたびに想うことがありました。
「そこまでして組織に身を捧げる必要があるのだろうか。」
一生懸命に仕事に取り組む中で様々な問題が生じ、それを乗り越えるために奮闘するということと、人間関係の様な業務に直接関わりのない問題でストレスを抱えてしまうこととは、根本的に意味が異なります。
何度も言いますが、心身に支障をきたす前に、一度冷静になり、そしてできるだけ早く穏やかな心を取り戻せる方法を考えてみてください。
ただし、これには1つだけ例外が存在します。
それは、その問題の原因を創り出している人物だけが問題なのであって、あなたのいる会社や組織、その仕事自体には何も問題がなく、あなたが「その人さえいなければ良い会社なんだけどな。」と感じている場合です。
つまり、あなたの中で「あの人さえいなければ、今の仕事は是非続けていきたい。」と考えているという場合ですね。
その場合、これも後程お話しする「人間関係の問題と無縁になる考え方」というお話も参考に、今の職場でもうまく仕事を続けていける様に、考え方を変え、アクションを起こしていくということをおすすめします。
ということで、少し話が横に逸れてしまいましたが、まずは対象となる「相手」が「社内の人」だという場合には、その人間関係を改善するためにこれから起こそうとするアクションの結果を見据えた上で行動していく、ということが大切なポイントとなります。
社外の人
一方、問題の対象者が「社外の人」だという場合はどうでしょうか。
この時、あなたが認識しておかなければならない事はというと、
あなたとその相手方との関係性は、ひいては”「組織」対「組織」”の関係性でもある
ということです。
もしその相手があなたの組織にとって非常に大切な取引先、お客様に当たる人などであった場合、あなたが苦手だということを理由に、その人との人間関係が崩壊してしまったとしたら、当然あなたのいる組織にもダメージを与えてしまいかねないということを考慮しておく必要があるわけです。
この時、「もう辞めてしまうんだから、後の会社のことなんて別にどうでも良い。」と考えた人は要注意です。
その考え方は改める様にしてください。その考え方はあなたにとって何のプラスにもなりません。
これは、相手が社内・社外に関わらず言えることではありますが、一度そういった形で、半ば強引に人間関係を断絶してしまうと、その”悪いクセ”が付いてしまう可能性があるのです。
つまり、今後同じように気の合わない人間が出て来た時に、後先のことを考えることもなく行動してしまうような、いわば”楽な方、楽な方”へと逃げようとする「逃げグセ」がついてしまうのです。
しかも、最初は多少なりとも迷惑をかけるであろう職場の人たちなどに対して「申し訳ない。」という気持ちを持っていたとしても、だんだんとそういった行動を取ること自体が苦ではなくなってきてしまい、人に迷惑を掛けるということに何も感じなくなってしまいます。
そうなると、最終的には、「嫌になったら、全てを投げ捨ててまた次を探せば良いや。」と、問題を解決しようというモチベーションすら沸かない状態になってしまいます。
そんな最悪の状態には絶対に陥ってしまわないように、辛いとは思いますが、社会人としてせめてものモラルを守るという意味においても、しっかりと責任を持った行動を取るように心得ておかなければなりません。
周りの人に影響が及ばないよう配慮しながらも、自分の人間関係の問題を解決しようと行動するのと、社会的な責任感も持たず、不用意に周囲の人間に迷惑を掛けている状態を気にもしないというのとでは、どちらが適切な対応か、考えるまでもありませんね。
何か人間関係に問題を抱えてしまい、その問題を解決するためのアクションを起こすことになったとしても、その後の状態がなるべく円滑に進む様に配慮しておくことで、場合によってはあなた自身の評価が上がる結果になることすらあるのです。
したがって、人間関係の問題に悩まされてしまった挙句、自暴自棄的な状態になってしまったり、投げやりに行動してしまうのではなく、最後にがんばって少し力を振り絞り、円満に解決できる形での行動を心掛けるということを是非忘れないようにしてください。
と、そう簡単には言うものの、この「社外の人」が対象者であるというケースは、なかなか厄介なパターンが多いというのもまた事実です。
この場合、「社内の人」の章でもお話しした通り、自分の ”考え方” や物事の ”捉え方” を変えていく(第3章参照) という方法でうまく乗り越えていく以外には、あなたがその対象者との人間関係の問題から解放されるためにとれる手段は以下のどちらかになろうかと思います。
1つは、「人事権を持つ社内の人に相談をし、「担当の変更」をお願いする。」という方法。
そしてもう一つは、「あなたが他部署へ異動する。」という方法です。つまり「逃避」です。
「逃避」と言うと、これもまた非常にネガティブな印象を抱いてしまう人も中にはいるかもしれませんが、先ほども言った通り、これも何も後ろめたいことではありません。何度もお話している通り、そんな”つまらない”相手に振り回されてしまうことで、あなたが無駄なストレスを抱え込む必要なんてどこにもないのです。
「でも、私のいる会社は少人数の組織で、担当変更も異動もできず、権限者に相談しても埒が明かない。」あなたがもしそんな全く逃げ場のない状況に置かれてしまっている場合、これはもう最後の手段しかありません。「転職」です。
残念ながら、やはり最終的にはそれしか方法がありません。組織を守るためにと、あなたがその人との関係性を無理矢理にでも維持し、精神的に追い詰められて、ストレスまみれの人生を送る、という最悪の事態を避けるためです。背に腹は代えられません。
ただし、この”対象者が「社外の人」”である場合には、1つだけ希望の光が存在します。
それは、あなたではなく、あなたの会社=「組織」の選択として、その相手(相手方の組織も含む)を”切る”ということも可能だということです。
つまり、あなたがその人と接する必要が無くなるよう、その相手方の組織との取引を消滅させてしまうということです。
この選択肢については、あなたがその判断ができる立場にある、もしくはそのような主張ができる立場にあるということが前提になってきます。
別の言い方をするならば、ビジネスジャッジとしてシビアな見方をすれば、その問題となっている取引先との関係を切ってしまってでも、あなたを守ろうというインセンティブが働くだけの貢献を、あなた自身が会社にできているかということを見られてしまうこともあるでしょう。
つまり、あなたのいる組織がその相手(組織)を切ってしまっても余りあるほど、あなた自身がこれまで自分の組織にプラスの効果をもたらすことができて来たのかということが判断されてしまうわけです。
もしもあなたの会社にとって、あなたが人間関係の問題を抱える相手の会社が”切れない”存在であるならば、あなたの会社としては、あなたに辞めてもらうしかないわけです。(担当変更や異動が無理だったとして。)
少し極端な話ではありますが、対象者が「社外の人」である場合に、「組織」対「組織」の関係性をも考慮する必要があるというのは、そういう意味なのです。
このように、人間関係の問題の元凶が「社外の人」だという場合、社会人として適切な対応を図れるようにするためには、より慎重に対応せざるを得ないというのが現実です。
組織の大小の差はあれど、やはり薬剤師さんも一定の組織に属していて、仕事をする上においては、様々な取引先が絡んできます。
何度も繰り返しますが、最優先で考えておかなければならないことは、あなた自身が穏やかな毎日を送れる職場を手に入れられるかどうか、ということです。
そして、その一方では、当然ながら、そのためにどんな手段を使っても良いということではないということです。
社会人である以上、組織全体の視点にも立った上で、円滑にあなたの目的を達成できる方法を考えていくようにしなければなりません。そのためにも、次章以降、具体的な対処法について考えていくことにしましょう。
人間関係の問題の種類
ここまで、人間関係の問題を抱える対象者を「社内」「社外」に分けて見てきましたが、今度は、「人間関係の問題の”種類”」について考えてみます。
これは、最もオーソドックスな「気の合わない人、苦手な人がいる。」といったものから、少し「変わったもの」まで、様々なタイプのものが考えられるかと思いますが、まずはざっと挙げてみましょう。
- 職場に”気が合わない人”、”虫の好かない人”がいる
- 性別や年齢のかけ離れた人ばかりの職場で気の合う人がいない
- 職場の人間とは”教養レベル”や”日頃の話題”などが合わない
- 皆から”人間性”を疑われている様な人がいる
- 職場であなた一人が浮いている
- 職場で”仲間外れ”にされている
- いちいち目の敵にされている
- 根は良い人の集まりだが、組織として大きな問題を抱えている
- 激しい派閥争いがある
- 社内での競争の激しさゆえにギスギスしている
- ”汚い”、”臭い”、”がさつ”など、生理的に無理な人がいる
- 特定の人と問題(男女関係など)がこじれて気まずい
- パワハラ、セクハラなどハラスメントが存在する
- あなたに問題がある(性格が悪い、やる気や責任感が空回りしている、人とうまく接することができない)
いかがでしょう。
あなたの置かれた環境に合致する項目は見つかりましたか?
次に、それぞれの問題を大きくを3つに分けて、詳しく見ていくことにします。
ハラスメント系
まずはじめに、「ハラスメント系」についてですが、最近では、「スメハラ」や「マタハラ」など、何でもかんでもこの「ハラスメント」の括りにしようとする風潮もありますが、ここでは伝統的なハラスメント系と言える「セクハラ」と「パワハラ」について考えてみます。
これは、被害者側の立場や環境などによっては解決が非常に難しい場合もあるかとは思いますが、はっきりと言えることは、
『ハラスメントは、”する”側が100%悪い』
ということです。
「何を当たり前のことを言っているのか。」と思われるかもしれませんが、世の中でハラスメントの問題を議論する際に、ここをすっ飛ばしていることがよくあると感じるのです。
上司や同僚を陥(おとしい)れるために、自分が被害者面をして、ありもしないハラスメント行為をでっち上げるなどという行為であれば、被害者面をして詐欺まがいの行為に及んでいる側の方が罰せられなければならないという状況も理解できますが、ハラスメントの基本構造としては、やられる側に非など一切ないのです。
ですから、最も大切なことは、
『声を上げること』
だと思っています。
ただ、これは非常に勇気のいることですし、場合によってはむしろ自分の方の立場が危うくなってしまうようなことさえ考えられます。ですので、できることならば、信頼できる同僚や上司に相談することから始めてみられればより良いかと思います。
ハラスメントを行っている張本人をいきなり問いただすのではなく、外堀、内堀から埋めていき、事実関係をしっかりと認定した上で当事者に然るべき裁きを与えるという方法が、一般的には最もベストなやり方ではないかと思います。
あなたがもし大きな組織にいるのであれば、そういった問題を処理する部署や人事部等へ相談しても良いかもしれませんし、社内にそういった適切な部署が無ければ、外部の機関に力を借りるのも良いかもしれません。
あなたがハラスメントを受けているのだとすれば、絶対に自分ひとりで抱え込まないでください。あなたが我慢する必要はありませんし、解決できる方法は必ず見つかります。
ハラスメント関連の問題については、私はその道のプロではありませんので偉そうな事は言えませんが、最近ではそういった問題を専門に扱う機関や弁護士なども出てきていますので、是非一度相談してみられることをおすすめします。
組織としての問題
次に考えるのは、「上層部の人間がまともな感覚ではない。」とか、「組織の管理体制等がもはや機能していない。」、「派閥などの業務に無関係な部分で非常に厄介な人間関係が形成されている。」など、いわゆる組織の欠陥に起因する人間関係の問題についてです。
この場合の対処法としては、2つ考えられるかと思います。
1つは、あなたがその組織において実権を握れるまでに上り詰め、組織改革を断行することでその会社組織を浄化していく。
そして、もう一つは「転職」です。
先に結論から言ってしまうならば、組織の問題というのは、個人間で起こる問題などとは比にならない程難しい問題で、(あなたに組織内での何の権限も無いのだとすれば) あなた一人で抗うということはほぼ不可能です。
「経営論」や「組織論」という観点から議論をはじめても、「最適な組織とは何か。」といった奥の深い話になってきてしまいますし、それこそ明確な答えなどというものは存在しません。世に言う”一流企業”とされる企業群でさえ、その経営陣は試行錯誤を繰り返しているというのが現実です。
ここではそういった大きな話は置いておいて、ここで考えるべきは、あなた自身に関する人間関係の問題が、「組織の”欠陥”」によって引き起こされている場合の対処法です。
まず1つ目の「自らの手で組織改革を断行していく。」という方法ですが、あなたが一定以上の権限を持ち、組織改革に着手できるポジションに就くということがある程度見通せているということであれば、是非そこまでは現在の人間関係の問題には目をつぶり、然るべきタイミングで、社内の他の仲間たちのため、そして後輩たちの将来のためにも、組織の問題点について”大ナタ”を振るってやってください。
でも、現実的にはそう考える人はほとんどいないでしょう。普通に考えればそんな悠長なことは言ってられず、なるべく早くそんな組織は見限ってしまい、「退職」して、まともな会社へ「転職」してしまった方が話が早いわけです。
念のため申し上げておくと、ここでもまず最初にあなたが心に留めておく必要があることは、前章でもお話しした様に、こういった場合の「退職」というのは決して”逃げ”ではなく、あくまで”攻め”、”勇気ある撤退”とも言えるべきものだということです。
数ある人間関係の問題の元凶の中でも、この”組織の問題”に起因するものに関しては、正直「転職」以外には解が見つからないというのが現実でしょう。
もちろん、転職したからと言って、次の組織が完璧なものである保証などどこにもないわけですが、今あなたが抱えている人間関係の問題が、その組織内におけるどの部分に起因したものなのかということを、しっかりと明確化した上で転職活動に臨むということが非常に大切です。
その理由は、そうすることで、次に転職する会社には同様の問題が本当に存在しないかということを見極めながら、転職活動を行っていく事が可能になるからです。
このポイントが非常に重要です。”辛い経験” を二度と繰り返すことがないよう、自分の中でも原因を探り、整理して学習することで、次の選択を誤らない予防線を構築していくのです。
今いる会社・組織では、自分の力ではどうしようもない問題を抱えてしまっているという場合には、なるべく早く「転職」を検討されることをおすすめします。
個人として問題を抱えた人物の存在
「人間関係の問題の”種類”」ということで最後に、今度は「組織」ではなく、特定の「個人」に問題があるという場合です。
人間関係に問題があるという場合の大半は、このパターンにあてはまるのではないかと思われますが、これも、あなたがその相手の何を問題視しているのかということによって様々なケースが考えられるかと思います。
上記でもざっと例を挙げてみましたが、特定の「個人」が問題となっている場合には本当に様々なケースが存在することですので、ここで一括りにしてしまうことはできませんが、強いて言うならば、組織に欠陥がある場合に比べると、まだあなた自身が個人レベルで対処するということも十分に可能なものだと考えています。
この、人間関係の問題の大半を占めるであろう、特定の「個人」と対峙する方法として最も重要な要素が、『考え方』です。物事の「捉え方」という言い方をしても良いかもしれませんが、要は、その特定の個人をどのように「捉え」、そして、そこで起こっている問題をどのように「考える」か、ひいては、自分を取り巻く人たちとの接し方をどのように考えて日々過ごしていくのか、ということが非常に大切になってきます。
次章では、そんな「人と接する際の考え方」、「自分の身の回りに人間関係の問題を引き起こさないための考え方」というものについてお話していきたいと思います。
人間関係の問題と無縁になる考え方
ここまで順に読んでいただいた方は少しお疲れかもしれませんが、休憩もはさみつつ、もうしばらくお付き合いいただければと思います。
ここからは人間関係の問題についてさらに深く掘り下げていくわけですが、先に一点だけ、確認しておかなければなりません。
現時点で、人間関係の問題で疲弊しきっていて、
「もう何も考えられない。」
「考えるだけで頭が痛くなる。体調を崩してしまうので、考えたくない。」
「解決方法や対処の仕方など何を言われようと、そもそも考えてみようと思う”気力”すら湧かない。」
という、既に”限界”に到達している人、この先の話は今のあなたには必要ありません。
すぐに休んでください。
2、3日ではありません。「休職」されることをおすすめします。
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「会社を離れよう。」そう考えた時、まず最初に頭に浮かぶのは、「退職」≒「転職」ではないかと思います。 でもその一方で、『休職』という制度があるということを知っていますか? 「その会社にまだ勤めたいと思 ...
これからご紹介する様々な解決策については、私自身が実際に実践していることですし、方法として是非試してもらいたいものではありますが、今挙げた様な感情に当てはまるという人は、いわば”救急”的な処置が必要であることは、間違いありません。
大袈裟ではなく、「何もやる気が起きない。」「考えるだけでも辛い。」という人は、早急に、今すぐその場(職場)を離れましょう。既にお話ししたように、「異動」や「転職」でも構いませんし、休職が可能であればそうしたって構いません。
今あなたのいる環境が、既に『あなたがいてはいけない場所になっている。』ということに早く気が付いてください。
私がこれまで見て来たような、人間関係の問題に悩んだ挙句、身体を壊してしまったり、我慢し続けてしまったがために頭の中がぐちゃぐちゃになってしまい、それがある時急にはじけ、いわゆる”ノイローゼ”の状態に陥ってしまったり、そうは絶対になってほしくありません。
まだ、かろうじて「仕事を休むと言ったって、会社に迷惑を掛けてしまうし。」とか、「長期で休んでしまったら、その後の人生はどうしていけば良いの。」と、目の前の問題以外に少しは気を配れるというのであれば、ひとまずこの先でお話しする「考え方」に触れてみていただくか、一刻も早く、正気を取り戻しつつも平穏な社会人生活を送れるように「転職活動」を開始されることを強くおすすめしたいと思います。
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当サイトでは、薬剤師さんが転職を検討する際に知っておくべき様々な情報をご紹介するとともに、特に”転職初心者さん”に向けては、その「進め方」や「考え方」といった”基礎的”な部分についても色々とご紹介をし ...
はじめに
いきなりですが、先に宣言してしまいたいと思います。
人間関係の問題が未来永劫、絶対に起こり得ない職場などというものは、この世に存在しません。
現実的ではありませんが、例外を挙げるとするならば、人間関係の問題が発生する余地の”ない”職場というのは、「自分しかいない職場」か、もしくは「自分が絶対的な人事権を有している組織」とでも言えるでしょうか。
「自分しかいない職場」というのは、例えば何かの「職人さん」や個人事業主として「自営業」を営むような人、最近ではいわゆる「フリーランス」として活動する職業の人たちも含めることがきるかもしれませんが、要は、全ての仕事を”一人”でこなし、すべての責任を”一人”で負う形で仕事をしている人たちの職場のことです。
こうした人たちは、自らの手で職場環境を構築することができてしまいますので、他者と関わらなくて済む環境というものを作り上げてしまえば、人間関係の問題に悩まされるということはなくなります。
ただ、そうはいっても、そういった職業柄の人たちも、やはり社会とのつながりがあってこそ収入を得られているわけですし、それこそ人間らしい社会生活を営むことができているわけですので、少なからず外部の人たちとの接触が必要となってきます。ここでは、そういった数少ない”関わらざるを得ない”人たちについても、極端に言えば「気に入らなければ付き合わない。」といった選択も可能ではありますので、例外と考えておくことにします。
もう一方の「自分が絶対的な人事権を有している組織」という場合ですが、これも極論で嫌な言い方にはなってしまいますが、自分が気に入らない人を排除できる絶対的な権限を持ってしまっている場合、自分の思い通りの人たちのみの職場を創り上げてしまうことが可能ですので、その人本人にとっては人間関係の問題が発生しない環境というものを創り上げることができてしまいます。
ただし、これも現実的には、一度雇い入れた従業員を権限者の気分や相性のみでむやみにクビにすることは(法的にも)難しいですし、そんなことを繰り返しているような権限者がいる組織であれば、遅かれ早かれ行き詰まることになるでしょう。これも実現可能性は低いものの、可能性はゼロではないのでここでは例外とします。
ということで、こういった状況でもない限りは、基本的には、仕事をする上において他者との関わりを避けて通ることはできません。そして、必然的に「人間関係の問題」というのは、「いつでもどこでも発生し得る問題」であるということになるわけですね。
現時点において、「人間関係で揉めるなんて私には縁のない話だわ。」そう感じている人でさえ、その職場に新たなメンバーが入ってきたり、想像もしていなかったようなことで、新たな人間関係の問題が発生し、自分が苦しめられることになる、なんてことも十分に起こり得るのです。
人は、変わります。そして、時間は止まることなく、進みます。
人生、奇想天外、山あり谷ありで、いろんなことが起きます。
仕事上でのトラブルで犬猿の仲になってしまったり、プライベートでのささいな喧嘩が原因で、その相手との職場での関係がギスギスしたものになってしまったり、色恋沙汰のもつれによって気まずい相手という存在が出てきてしまったり、本当にいろいろあります。
大人って、本当に大変です。
「〇年前までは、自分が転職するなんて考えてもみなかった。」という話をよく聞くのも頷けますね。
そんな中、私は、人間関係の問題を”解決する”と言うよりは、”そもそも発生させない”、”創り出さない”ためには「どう考え」、「どう生きていけば良いのか」という観点が重要なのではないかと思っています。
そして、幸運なことに、そのことに早くから気が付けたお陰もあってか、実際にそれを実践することで、特に人間関係の問題で悩まされることもなく、これまでウン十年間生きて来ることができました。
ですので、その秘訣、テクニックみたいなものを、今回は余すことなくお伝えできればと思います。
今現在、特定の人に対して人間関係の問題を抱えているという状態の人であったとしても、これからお話しする内容を参考に、新たな考え方として頭・気持ちを切り替えてもらえれば、少しは「気が楽になった。」と感じていただけるかと思います。
もしかすると、少し極端な考え方だと感じる部分もあるかもしれませんが、実際に実践する際の”さじ加減”については、あなた自身にご判断いただくとして、何か少しでもお役に立つものを見つけてもらえれば幸いです。
人間関係の問題に『時間』を費やすのは”無駄”
『時間』。
あなたは今まで生きてきて、「時間は貴重なものだ」と意識したことはありますか?
- 「時間を巻き戻したい。」
- 「ああ、もっと時間があったらな。」
後からそう思ってしまう様な出来事というのは、あなたも少なからず経験したことがあるでしょう。
夏休みの宿題を溜めこんでしまって、「ああ、もっと早くからやっておけば。」と後悔したり、不用意な発言で人を傷つけたり、大切な人と喧嘩をしてしまった時に、「時間を戻したい。」と感じたり、仕事が忙しく、自分の好きな事や家族とのゆっくりした時間がなかなか取れずに、「もっと時間があればなあ。」と嘆いてみたり、シチュエーションはいくらでもあると思います。
そんな「時間」というものを、私は人間関係にも当てはめて考えています。
この記事の冒頭で私は、人間関係の問題をあえて”くだらないこと”だと言いました。
対人関係で深く悩んでいる方からすれば、「ふざけるな。」とお叱りを受けてしまうかもしれませんが、それが私の素直な気持ちです。
私が人間関係の問題を”くだらない”と思う一番の根源的な理由は、「そんなことに自分の頭や心を支配されてしまう時間がもったいない。」と考えるからです。
人間関係の問題で頭がいっぱいになってしまうと、他のことが手につかなくなってしまいます。そしてさらに厄介なことに、この人間関係の問題というのは悩めば悩むほど、何故かずっとまとわりついてきて、やがては、ふとした時には常にそのことを考えてしまっている様な状態に陥ってしまう性質をもっています。
苦手な人や嫌いな人に悩まされた時、「考えないようにしようとすればするほど、ふとした時にいつも考えてしまっている。」なんてこと、ありませんか?
つまり、対人関係で悩んだ時に、それを「時間」というものを軸にして考えてみると、
人生はもっと有意義なことに時間を使うべきだ
と思えてくるのです。
自分の嫌な事や気分が悪くなることをずっと考えて過ごすよりも、好きな事や楽しいことをしながら笑って暮らす方が誰だって良いに決まってます。
ただし私がそうやって、くだらないことだと”捉え”、”考えられる”こと自体が、そもそも生まれ持った「能力」と言えるのかもしれません。
「人間関係の問題」というのは、最悪の場合、人を死に追いやってしまうようなケースさえあり得る、人によっては本当に切実なものです。
ですので、軽々しく言うつもりはありませんが、私があえて”無駄だ”とまで言うのには、やっぱり、私はどうしても「人生、もっと有意義な事に時間を費やすべき」だという考え方に行き着いてしまい、そんな心労を生んでしまう様な相手に振り回されるのは「本当にもったいない。」と感じるからに他なりません。
最初は難しかもしれません。でも、少しずつで構いませんので、あなたが悩んでいる相手の事を考えてしまう時間を、自分の好きな事を考える時間に置き換えてみる様にしていきましょう。
ふとした時に、嫌な事、悩ましい事を考えてしまっていたら、すぐに「あ、いかんいかん。」と気持ちを切り替えて、趣味のことや、次の楽しい予定のことを考えるのです。
気分転換に買い物に出掛けたり、友達に付き合ってもらってお茶をしに行くのも良いかもしれません。
とにかく「嫌な事を考えている時間を少しでも短くする」努力をしてみてください。
ただ、それでも仕事に行ってしまえば、否が応でも”苦手な人”とまた接触することは避けがたいでしょう。
実際の職場での対処法については、後ほど『自分自身の問題だと割り切る』の章でお話ししますので、もう少しお待ちください。
もう一度言います。
あなたが今生きている、一度しかない、せっかくの人生は、人間関係の問題の嫌な”嫌な事”に悩まされるよりも、自分が心の底から楽しいと思える”好きな事”を積み重ねていく素晴らしいもの
にすべきなのです。
偉そうな言い方に聞こえるかもしれませんが、あなたの人生の主役は、あくまで【あなた自身】です。
あなたの人生を他人に支配されてはいけません。
私は、人と「人間関係」のことや「人生」について話をする時に、いつも思い出すことがあります。
それは、「ナースのアンケート」というお話です。
世の中には、病気や不慮の事故などによって、若くして亡くなられる方々というのも大勢いるわけですが、どのような最後であれ、人はいつか必ず死を迎えます。
中でも、病院や施設で最期を迎える高齢者の方々を対象としたアンケートがこの「ナースのアンケート」というものです。
なぜ”ナースの”なのかと言えば、高齢者がその生涯を終えようとする時、最も近くにいる存在と言うのが、医師でありナースということになりますので、そんなナースたちを通して、高齢者が死の間際に何を想うのかという”声”をまとめたもの、それがこのアンケートだからです。
もちろん家族や親族、生前の友人知人たちが最期を看取ってくれるということもあるでしょうが、病院や施設において日々のケアをしてくれているナースというのは、亡くなるまでの数か月、場合によっては数年単位でコミュニケーションを取っている存在なのです。
そこには、様々な”想い”が書かれていましたが、私が妙に納得したのが、「人生で後悔していること」という項目です。
もうすぐ死を迎えるかもしれないと感じている人たちのうち、多くの人が口にした”後悔”というのが、3つありました。
- もっと自分の気持ちに素直に、自分を大切に生きて来ればよかった
- もっと家族との時間を大切にすればよかった
- 仕事ばかりではなく、もっと仲間たちとの時間を大切にすればよかった
なぜこの結果に私が「納得」したのか、それは、やっぱり人は、最期には「もっと時間をうまく使うべきだった」と考えるのかとそこで自分の考え方と合点がいったからです。
あなたはどうですか?
あなたの生きている”今”の延長線上に、自分の人生を振り返る瞬間が来るとして、今のままの人生を歩んでいくことが「後悔しない人生」になっていると、自信を持って言えますか?
「今日死んだとしても、我が生涯に一片の悔いなし。」
そう言える人は、世の中にそうはいないでしょう。
でも、やっぱり人は、他人に大きな迷惑をかけるようなことをしない限り、自分の好きな人生、楽しいと思える生活を送ることを最優先に考えるべきだと思います。
会社であれ、学校であれ、家庭内であったとしても、人間、どこか1つの”コミュニティー=社会”にどっぷりと浸かって生活をしていると、本当に視野が狭くなってしまいます。とにかく自分がいるその世界で起こっていることこそが人生の全てであると思い込でしまい、他のことが全く見えなくなってしまうのです。
これは誰にでも起こり得ることです。
いわば、「私は絶対に催眠術になんてかからない。」と思っている人が、コロッとかかってしまう様なものです。
もちろん、人の生き方に「正解」なんてものは存在しません。でも、「ナースのアンケート」を見ても解る通り、多くの人が、同じ様なことを感じながら、生涯を終えるのです。
大きな病気になってしまったり、事故に遭遇してしまうといったことが無い限り、普通の暮らしを送っている人が”死を意識する”などということは、なかなかありません。でも、災害や事件といった外的要因を考えても、人間いつ死ぬかなんて判らないわけです。
毎日、「今日が人生最期の日だとしても、後悔はないか。」そう自分に問いかけてみましょう。
目の前の人間関係にうじうじと悩んでいるのが馬鹿馬鹿しくなってくるはずです。
「なんでも”自己中心的”に考えて、人と接していれば良い」と言っているのでは決してありません。
何度も言いますが、仕事で人間関係の問題を抱えている相手などというのは、所詮は仕事上”関わらざるを得ない”程度の相手なのです。仕事で必要なこと以上の深入りはせず、適度な距離感を置けるような形を頑張って探し出しましょう。
問題のある相手に対する対応が、最初は少し不器用な形になってしまっても構いません。
何よりも、あなたの大事な人生において、そんな人に構っている”無駄な”時間はないのです。
そんなことに頭を悩ませ、心を揺さぶられるよりも、もっと自分の好きな事、楽しいと思えることに生きましょう。
付き合う相手を選ぶ
もう一つ、「人生において、大切な人との時間を大切にする」という意味では、「時間的価値」の考え方にも通ずるものではあるのですが、あなたが人間関係の問題と無縁でいるために大切なことがあります。それは、
『付き合う相手を選ぶ』
ということです。
なぜ、付き合う相手を選ぶ必要があるのか。
私は、『自分を取り巻く人たちというのは、自分自身の人格や人間性を形成するための”非常に重要な要素”でもある。』という風に考えています。このことは、既にその考え方を提唱している方もいらっしゃいますのでご存知の方もいるかもしれません。
持って生まれた性格や生まれ育った環境、教育の受け方といった本質的なものに加え、あなたという人間は、あなたを取り巻く環境、そしてあなたが接する”人”によって創り上げられていくものです。
あなたに良い影響を与えてくれる人が周りにいれば、その人たちから”良い”刺激を受けることによって、あなたは良い方向へとどんどんと成長することができるでしょうし、楽しいと思える気の合う仲間たちに囲まれて過ごすことができれば、あなたは本当の幸せを感じることができるでしょう。
もちろん、逆もまた然(しか)り、です。
根は優しくて真面目な人であったとしても、付き合う人たちが不良集団や反社会的な行動をするような人たちであれば、そうした色に染まっていってしまうでしょうし、心の通じ合わない”上っ面”の関係ばかりの世界に身を置き続ければ、やがては人を思いやる心など持てなくなってしまい、とがった性格の人間になっていってしまいます。
それほどまでに、”環境の及ぼす影響”というのは絶大です。
ということはつまり、あなたが優れた人格を形成し、楽しい仲間に囲まれながらも穏やかで豊かな人生を送っていくためには、「自分を取り囲む人間」というものを、慎重に選んでいく必要があるわけです。
あえて極端な言い方をするならば、
- あなたが真に心から笑い合える気の置けない人や仲間たち
- 心の底からあなたのことを心配してくれる人
- どんな些細なことであれ自分を成長させてくれる人
こういった「あなたにとって大切な人」、またはそうなる可能性のある人以外とは付き合う必要などありません。それこそ、「時間の”無駄”」です。
このことを徹底するだけで、余計な気疲れや心労、つまりは「人間関係の問題」から解放される人も大勢います。
裏を返せば、そういった本当に大切な人たち以外の人間との付き合いが、あなたにいらぬストレスを与えてしまっている場合がほとんどなのです。
もちろん、家族や親友と喧嘩することぐらいあるでしょう。でも、あなたにとってその人が本当に大切な人であり、相手も同じぐらいそう思っていてくれたとすれば、必ず関係は修復できますよね。
人間関係の問題とは、読んで字のごとく”人間”同士の”関係”性を元にして発生するものであり、常に相手がいます。
ですから、その”相手”をしっかりと見極め、付き合う”温度感”を見誤らないようにするということが重要なのです。
ただ、この前提に立った上で人との付き合い方を考えるにしても、こと「職場」という場所においては必ずしもそれが通用しないということもあるでしょう。
日々、周りの人たちと力を合わせつつ、目の前の仕事を処理していく必要のある「職場」という場所において、やれ「この人は自分にとって価値のない人だ。」とか、「こんな人に付き合ってられない。」などとは言っていられないことの方が多いわけです。
「職場」という環境では、先ほどご紹介した様な、あなたにとって「大切な人」となり得る『3要素』のどれにもあてはまらないものの、仕事上関わらざるを得ないという人がいくらでも出てくるわけです。むしろ、仕事で関わる人というのは、ほとんどがそういった人でしょう。
そんな時はどうすれば良いのか。
前章『時間的価値』の中でもお話しした通り、仕事をする上においてのその人の”重要度”に基づいて判断をし、適度な距離感を保てる様にしていくのでしたよね。
「そんな器用な対応はできない。」と感じてしまった人も、すぐに諦めてしまってはいけません。トレーニングを積んでいけば良いのです。
日頃から、自分なりに「どうすれば苦手な人と適度な距離感を保った関係性を構築していけるのか。」ということを考えながら過ごすようにしていきましょう。最初はかなり疲れてしまうかとは思いますが、一度その感覚が掴めてしまえさえすれば、後はその”ご褒美”として、清々しい毎日が待っています。ここが踏ん張り時です。頑張ってください。
それでも「やっぱり難しい。」「どうしても無理な人がいる。」「対人関係においては、どうあがいても器用な立ち振る舞いはできそうもない。」という人は、こう捉える様にしてみてください。
今まで相手に問題があるから苦手だと思っていたことを、自分の問題に置き換え、全てこちら側で処理してしまえば良いという捉え方です。
”ちょっと【ブレイク】”
「付き合う相手を選ぶ」というお話で言えば、学校や会社などで、少し”浮いた”感じの人っていませんか?
実は私、そういう人といつの間にか仲良くなっていた、なんてことが結構よくあります。
親友の様にいつも一緒にいる、とか、しょっちゅう話をしているという程の仲ではないにせよ、あまり周りの人とは交わらないタイプの人であったり、周りの人からは少し敬遠されている感じなのに、私とは割と普通に話をしているというぐらいの関係です。
そういう人たちって、なんでそうやって”浮いて”しまうのでしょうか。
私は、2種類あると思っていて、1つは「その人が”変わった人”」だという場合、もう1つは、「周りがそういう環境を創り出している」という場合です。
1つ目の、「変わった人」というパターンですが、このタイプの人は私は個人的には嫌いじゃないですね。”変わっている”ということは、なにか”特殊性”があるということで、何か特定の分野に異常に詳しかったりしますので、そういう人の話というのは、聞いてみると意外にすごく面白いことも多いんです。
もう一つの、「周りがその空気感を創り出してしまっている」というパターンですが、これは、その浮いてしまっている人のコミュニケーション能力の低さに原因があることが多いと感じています。話しかけても的確な返事をしなかったり、会話があまり続かなかったりというケースです。
このタイプの人も、こちらがそれをなんとなく理解した上で話を聞いてみると、意外と面白い一面があったり、逆に良い意味で物凄く”普通”だったりするんですよね。
こうした人たちというのは、多くの場合が、「自分が孤立している」ということに気が付いているので、その人の性格によって、他を寄せ付けないオーラを出して周りにきつく当たったり、殻にこもって周囲と積極的にコミュニケーションを図ろうとしなくなってしまっているだけで、つまりは「悪循環」が生まれてしまっているわけですね。
私は、常に『自分の物差し』で考える様にしていますので、周りの人たちの扱いや評判といったものは”全く”気にしません。
あくまで、自分にとって面白いと思える人なのか、という基準で判断しています。この章で言う所の”価値のある人”といった感じでしょうか。
これを仕事に置き換えてみると、少し打算的に考えてしまっても良いのではないかとすら私は思っています。
つまり、仕事を円滑に進める、あるいは自分にとって仕事上、力になってくれる存在の人であれば、いくらその人が”変わった”タイプの人であったとしても、こちらの方から歩み寄り、その人に合わせてしまった方がメリットが大きいわけです。
「苦手な相手であったとしても、敢えて近づいて行った方が良い。」とまでは言うつもりもありませんが、人間関係の問題というのは、そうした些細な事を発端として生まれてくることもありますので、あなたも是非そんな考えを取り入れて”うまく”生きてみてはいかがでしょうか。
自分自身の問題だと割り切る
ここまで、現状の「職場」なり「仕事」は”変えない”という前提のもとで、問題だと感じている相手との関わり方について、「自分の人生」という大きなくくりで見た場合には、自分にとって”価値がない”、もしくは”大切ではない”と判断した相手とは”適度な距離感”を保つことで、余計な心労や無駄な時間をかけずに済むというお話をしてきました。
では、「職場や仕事は変えない」という前提に立った上で、問題を抱えた相手との関係を維持していかなければならない時、「私はやっぱり、そんなに器用に相手との距離感を図っていくことなんてできそうもない。」という人の場合は同大所していけば良いのでしょうか。
そこでおすすめなのが、
『相手の問題』を『自分自身の問題』だと割り切ってしまう
という方法です。
これまで散々「あの人のここが苦手。」「あの人のこういう所がどうしても許せない。」そう考えてきたことを、いったん深呼吸をして、「それって、自分に何か原因があるのでは。」とか、「自分がこう変われば、相手の嫌な所も気にならなくなるのかも。」という風に考えるようにするのです。
つまり、仕事上付き合わなければならない相手を選り好みしたり、苦手な相手に何か変化を求めたりするのではなく、もちろん、愚痴を漏らしながらも嫌な思いをし続けるなどということもせずに、仕事上の関係だと割り切って、自分がその人に合わせてしまうことで対処するという考え方です。
これこそが、相手の問題を自分の問題にすり替えて、
自分の側で処理してしまう
という方法です。
この際、感情論を持ち込んではいけません。
「なんであんな人のために私が。。」「なんでわざわざこっちがそこまでしなくちゃ。。」という風に考え出してしまうと、また振出しに戻ってしまいます。
あなたの大切な時間をそんな人のために費やすのは、「もったいないこと」でしたよね。「必要以上に深入りしない。」ということが大切なのでしたよね。
もう一度、冷静になって考えましょう。
あなたが今優先すべきは、目の前の人間関係の問題を”消す”ことです。そのためには、相手が変わるか、自分が変わるか、環境を変えるしか方法はないのです。
ここは、”自分のために”割り切る、という判断が必要です。
何度も言いますが、あなたの大切な人生を、そんな”価値のない”人に振り回されはいけません。
是非ここは一つ、ある意味で”開き直って”みてください。あなたが関係をこじらせている相手に対し、何かを求めるのではなく、自分がどのように接することでそれが解消できるのかということのみにフォーカスして考え、知恵を絞るのです。
問題が長期化している場合などは、なかなか一筋縄ではいかない部分もあるかと思いますが、ここでのポイントは”開き直り”です。今後さらに長期間ズルズルと精神的ストレスを抱えて仕事をしていくよりはよっぽどましだと、気持ちを切り替えて、前向きに考えるようにしていきましょう。
結局は、人間関係の問題なんて、あなた次第でどうにでもなることなのです。
あなたにとっての”敵”と”味方”
さて、「人間関係の問題と無縁になる考え方」の最後に、今度は少し違う角度からお話してみたいと思います。
人間関係の問題にうまく対処する方法を心得ると同時に、その相手に対しては、「見極めなければならないこと」というのが1つあります。
「私に物凄く厳しく当たってくる人がいる。」
「いつも細かく注意される。」
もしあなたが、相手のこうした言動や自分に対する接し方をもって、特定の人を”苦手な人認定”してしまっているとすれば、少しだけ冷静になってみる必要があるかもしれません。
なぜなら、その人のそういった言動・態度が、その人の本心ではない可能性もあるからです。
つまり、「言葉の意味」や「態度」とは裏腹な気持ちが隠されているのではないかというこを見極めなければいけないのです。
もしかするとその人は、あなたに”あえて”厳しい言葉をかけてくれたり、あなたのことを本気で心配し、”あえて”苦言を呈してくれているのかもしれません。
そして、もし本当にそうだとすると、あなたは非常に幸せ者だと言って良いでしょう。
一方で、そういった人たちというのは、そうした言葉や態度を”受ける”側からしてみれば、”苦手な”あるいは”邪魔な”存在に映ってしまうこともあるのが難しい所です。
「あの人はどっちなんだ。」そう思った時の判断基準は簡単です。
『その言動や態度の裏に、”愛”が感じられるか』
ここが非常に大切です。
厳しい言葉や態度を受けてしまうと、人はどうしても額面通りに受け取って感情的になってしまいがちです。相手にそうした態度を取れられて、腹が立ったり、辛く感じるという気持ちはとてもよく解ります。
でも、あなたが本当に困っている時、何かに悩んでいる時に、その人があなたの味方になってくれるか、あなたのために動いてくれるか、ということをしっかりと見極めるようにしましょう。
時には、あなたにとって触れられたくない事に対する指摘であったり、厳し過ぎると思われるような態度をとられたとしても、言う側・する側にとってみても、それは”紙一重”だという場合もあるのです。
あなたが”キツい”と感じるその人の言葉というのは、その裏に「非常に言いにくいことだけど、相手(あなた)にとって将来的にはプラスになる、その人(あなた)が今一つ成長するためには必要なことだから、今、心を鬼にしして言っておくべき。」という感情があってのことかもしれません。
そんな人は、あなたにとっては間違いなく「味方」であり、「大切にすべき人」です。
今はなかなかそうは感じられないかもしれませんし、「あり得ない。」と思ってしまうかもしれません。でも、何かそうした”優しさ”を感じる瞬間があった時には、あなたなりに限界まで”百歩譲って”考えてみて、「もしかすると私のことを想って言ってくれているのかもしれない。」と感じられるかどうかを見極めてみてください。
最終的に、あなたが”愛がある”と感じられるというのであれば、相手はあなたの成長を願ってくれているのですから、その人が求めることを実現できるように頑張りましょう。時としてそれが困難な時があれば、その気持ちを素直にその相手にぶつけてみましょう。あなたへの想いがあれば、最後は必ず真摯に答えてくれるはずです。
世の中には、長きにわたって色々と対立していた上司と部下、先輩後輩、はたまた同僚同士が、ある時から非常に強い絆が生まれるということがよくあります。
愛情表現が下手な人、言葉や態度でうまく気持ちを伝えられない人というのも大勢いますので、一度そんな角度から考えてみるというのも大切です。
一方で、明らかにあなたにとって”敵”と言える様な、
「デリカシーのかけらもないような人が、自分の立場や感情のみで言っている。厳しく当たってくる。」
ということもあるでしょう。
この手の人種、つまり、特にあなたのためを思って言っているわけでも、組織のために自分が犠牲になっているわけでもなく、「とにかく自分の利益のためだけに、そういった態度を取る人」のことです。
こういったどうしようもない人に対する対処法は、もうお解りですね。
「適度な距離感をとる。」
ということです。
前章までで散々説明してきましたので、もう詳しくはお話ししませんが、「どいうこと?」と思った人、「そんなこと私にはできない。」、そう感じた人は、もう一度この章(『人間関係の問題と無縁になる考え方』)の初めから読み返していただければと思います。
相手のあなたに対する「個人攻撃」や、仕事とは直接関係のない「誹謗中傷」などがあまりにも激しい場合は、可能であれば「社内」、それが難しいようであれば「社外」の”然るべき”「機関」なども活用して、問題の解決(そういった人間の「更生」、「排除」)を目指しましょう。
さて、ここまで「人間関係の問題と無縁になる考え方」ということで、根本的な考え方や捉え方についてお話をしてきました。
「時間的な観点からの人付き合い」や「自分にとっての”大切な人”の見極め方」といったお話から、どのようにして円滑な人間関係を構築していけば良いのかという、いわば”テクニック”的な面をご紹介してきたのですが、ここまで来てもまだ「いや、やっぱり、どうしても今の職場ではうまく対処できそうにない。」、「そんな小手先のテクニックが通用する様な次元の話ではない。」という、深刻な状況に既に直面しているという人もいるでしょう。
そういう人の、本当の本当に最後の手段、それはやはり「転職」ということになってきます。
違う職場に移ったからといって、物凄く居心地が良くなるとも限りませんし、新たな火種が存在する可能性も否定はできません。
ただ、どうしたって今の環境を改善できそうもないという場合には、やはり心機一転、環境をガラッと変えるしかありません。
となると、転職活動が必要となってくるわけですが、その時に大切な心得というのは、当サイトでは様々な角度から詳細にお話していますので、是非それらの記事を参考にしてみてください。必ずあなたの理想の職場を見つけることができると思います。
「もう転職するしかない。」という人へ向けて
ひとまず、お疲れ様でした。
ここまで「人間関係の問題」についてかなり詳しく深掘りしてきましたが、あなたの解決策、もしくはそのヒントとなりそうなものは見つかりましたか?
考えて考えて、考え抜いた結果、「やっぱり、私の場合はもう転職しかない。」そう悟った方もいるでしょう。
そこで、ファーマンでは、「人間関係の問題」に限りませんが、薬剤師さんが様々な理由から転職を考えることになった時、何を考え、どんなことに気を付けて転職活動を進めていけば、理想の職場へとたどり着くことができるのか、ということについて様々な角度からお話をしています。
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上記の様な記事も併せてご覧いただきつつ、是非、あなたの転職を成功に導いていってもらえればと思います。
「薬局」という職場の特殊性
最後に、薬剤師さんの職場”特有”の「人間関係の問題」という事についてお話をしておきたいと思います。
当サイトのコンセプトは『”薬剤師さん”が転職したい時に欲しい情報が全て手に入る』ということです。
そして、薬剤師さんの中でも最も多くの方が勤務する職場であり、ファーマン自身も最も関わりの深い業界が「薬局」です。
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当然ですが、人間関係の問題というものは、何も薬剤師さんだけに限った話ではありません。どんな職業の、どんな組織においても、往々にして起こり得るものです。
でも、私も長年「薬局」という場所で仕事をする中で、「薬局という職場特有の問題というものもあるのではないか。」と考える様になりました。
特に、【薬局での勤務形態】に関する部分です。
『薬局』という場所は、調剤薬局にしろ、ドラッグストアにしろ、そこで働くメンバーというのはせいぜい数人から多くても十数人程度でしょう。
これは実際に薬局に勤務されている方にとっては”釈迦に説法”ではありますが、薬局店舗のオペレーションというのは、必要最小限の人員構成で行われます。『中小規模の調剤薬局』と『大手のドラッグストアチェーン』などによって多少の差はあるかもしれませんが、概ね同じような人員構成となっている場合が多いかと思います。
では、なぜ薬局は必要最小限の人員で構成されているのか。簡単です。それは当然のことながら『人件費抑制』のためです。
薬局を運営する企業というのは、当然”小売業”に属する”営利企業”ですので、「利潤の追求」というのがその会社の株主から課せられた大きな目的の一つとなっているわけですし、そもそも継続的な利益を生み出すことができなければ、その組織が存続することすらできません。
もちろん、「会社」というものの役割には、社会の”公器”たる役割、すなわち人材育成の場であったり、コミュニティを形成する場であったり、社会貢献の場であったりというものもあることは確かです。
ただし、このように社会的に求められる”公器”としての役割というものも、本質的にはこの利益という大前提のもとに成り立っているわけです。(「企業経営」のお話はこれまた奥が深いですので、ここではあまり突っ込みません。)
そんな営利企業である薬局が、利益のため、人件費抑制のために必要最小限まで人員を絞って店舗運営を行うということは、ある意味で健全な姿とも言える一方で、この『少人数体制』という職場環境こそが、薬剤師さんの人間関係の問題を逃げ場のないものにしてしまっているという面もあるのです。
例えば、薬局ではなく、大企業を中心に一定規模以上の組織で、それなりに人数のいる職場であれば、ある意味でそこは学校などと同じように、自分と気の合う仲間を見つけて心地よい人間関係を構築できる余地もあるのかもしれません。でも、薬局に勤務する薬剤師さんの場合、毎日毎日限られたメンバーと顔を合わせて仕事をしていく必要があるわけです。
これは、最悪の場合、非常に辛い職場環境を作り出してしまします。
あなたの他に数人しかメンバーがいないという職場環境で、その数人があなたにとって”問題のある”人たちだったとしたらどうでしょう。毎日職場へ行くことを考えるだけで憂鬱になってしまいますよね。
今回散々お伝えしてきた、「苦手な人」や「問題を抱えた人」との関わり方というものをうまく実践できる人ならば、「仕事なんだから仕方がない。」「業務中は割り切って、仕事に集中していれば良い。」と考えられるかもしれません。
でも、皆がそうではない上に、薬局という職場においては、少人数体制であるが故に、”特に”そうした楽観的な捉え方を難しくしている側面があると思うのです。
これが私が考える薬局勤務の薬剤師さん特有の人間関係の問題の難しさです。
では、そんな薬局という”狭い世界”において、自分の中でうまく対処することもできず、逃げ場を失ってしまった薬剤師さんはどうするべきなのでしょうか。
まず、会社に対して声を挙げましょう。人事部や総務部、小規模の会社であれば、社長に直接言っても構わないと思います。あなたの会社に、あなたが勤務する店舗以外にも店舗があるという場合であれば、そちらへの異動を願い出ても良いですし、可能であれば本部機能や他の部署への異動を希望することもできるかもしれません。
様々な理由で、そういった意思表示ができない環境にあるというのであれば、それはもう会社を出るしかないでしょう。「転職」という選択肢を考えざるを得ません。
今回この記事では、”耳にたこができる”程言っていることですが、最後にもう一度だけ言います。
人間関係その他の要因によって、あなたに心労が重くのしかかっている状態というのは、”異常”な状態です。手遅れになってしまう前に、一刻も早く、「異動」や「転職」といった”アクション”を起こすようにしましょう。
とにかく、あなた一人で抱え込んでしまうのはやめましょう。家族や友人知人などにも相談しながら、早く”普通の”生活を取り戻してください。
もしも「誰も相談できるような人がいない。」というのであれば、実際に転職するかどうかは別にしても、当サイトでも様々な形でご紹介している「転職サイト」や「エージェント」の担当者の人に、話だけでも聞いてもらうというのも良いかもしれません。
「人間関係の問題」というのは、非常にデリケートであり、なかなか相談できる相手、愚痴をこぼせる相手がいないという場合が多いですし、薬剤師という、上記でお話ししたような”特殊性”も相まって、その悩みを理解してくれる相手というのもなかなか見つからないと思います。
そんな中で、職場での様々な問題によって転職を希望している薬剤師さんたちと数多く対峙してきた転職サイトの担当者に、自分の想いをぶつけることで、同じ様な悩みを抱えた薬剤師さんたちの話を聞くことができるかもしれませんし、何よりも、そういった気持ちを「吐き出す」ことで、少しは気持ちがスーッと楽になるかもしれません。
「相談だけでもしてみようかな。」そう思った方は一度活用してみるのも良いかもしれませんね。
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まとめ
さて、本当にお疲れさまでした。
今回のお話はここまでです。
ただでさえ、人間関係に悩み、疲れ果てている中、この類のお話を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今回、人間関係の問題を取り上げるにあたり、はじめはそういった問題に悩んでいる薬剤師さんに向けて何か役に立つものをお届けできればと思ってまとめていましたが、途中で、「これは、どんな仕事に携わる人であっても直面することのある問題だな。」と気づきました。
世の中には、本当にいろんな人がいます。
私も含め、あなたも、世間一般から見れば”変わった”人なのかもしれません。(実際に私はそう言われることもありますが。)
でも、だからといって、自分が気持ちよく過ごせる環境を追求することがダメだということには絶対になりません。
本文中でも言いましたように、人間、せっかく生まれて来たのですから、人に大きな迷惑をかけてしまう様な事さえしなければ、どう生きようが自由なのです。
最後になりましたが、この記事が、あなたが今後人間関係の問題に悩まされることなく過ごしていくヒントになれば幸いです。
それでは。