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【平成28年版】薬剤師の就職先ランキング|最新の厚生労働省【医師・歯科医師・薬剤師調査の概況】

あなたは今、どんな会社に勤めていますか?そして、どんな職種に就いているでしょうか?

就職や転職に頭を悩ませている薬剤師さんが、普段他の薬剤師さんたちの就業・転職状況について知る機会というのは、案外少ないものです。

学生時代からの友人たちとの情報交換などを除けば、就職活動の際に、自ら様々な業種や職種について調べてみることで新たな発見があったり、転職活動を進める中で、今まであまり考えたことが無かったような業界に関心が出てきたりといった形で触れる程度ではないでしょうか。

そこで今回は、ある統計をもとに薬剤師さんたちの就業状況について探ってみたいと思います。

その統計データというのが、タイトルにもある通り『医師・歯科医師・薬剤師調査』というものです。

この統計をもとに、「全国の薬剤師さんって、みんなどんな所に就職してるの?」そんな疑問を解き明かしていくことにしましょう。

統計概要

まずはこの『医師・歯科医師・薬剤師調査』という統計そのものの概要についてご説明しておきましょう。

これは、【厚生労働省】が【2年に1度】実施している調査で、【調査年の12月31日現在】における医師・歯科医師・薬剤師に関する様々なデータを統計データとしてまとめ、その翌年末に結果を発表するというものです。

現時点(2019年)における最新のデータは、平成29年(2017年)12月14日に発表された「平成28年版」で、次回の統計発表予定は平成31年(2019年)12月となっています(「平成30年版」)。

『平成28年 医師・歯科医師・薬剤師調査の概況』

この統計の目的は、

「医師・歯科医師及び薬剤師について、性、年齢、業務の種別、従事場所及び診療科名(薬剤師を除く。)等による分布を明らかにし、厚生労働行政の基礎資料を得ること」

とされています。

調査の対象となるのは、日本国内に住所があり、

  • 医師法第6条第3項により届け出た医師
  • 歯科医師法第6条第3項により届け出た歯科医師
  • 薬剤師法第9条により届け出た薬剤師

です。

また、その調査項目は、

  • 住所
  • 性別
  • 生年月日
  • 登録年月日
  • 業務の種別
  • 従事先の所在地
  • 主たる業務内容(薬剤師を除く)
  • 従事する診療科名(薬剤師を除く)
  • 取得している広告可能な医師・歯科医師の専門性に関する資格名(薬剤師を除く)

となっています。

統計全体としては、医師と歯科医師、そして薬剤師という3つの職種ごとの状況ということになるわけですが、当サイトは薬剤師さん向けの情報提供が目的ですので、ここでは【薬剤師の状況】に限定してその内容を見ていきたいと思います。(医師・歯科医師についても関心があるという方は上記リンクより実際の統計データをご覧いただければと思います。)

薬剤師数

まずは、「薬剤師って何人ぐらいいるの?」という、その”数”についてです。

平成28年末時点(直近)での薬剤師数は、

  • 合計:301,323人(前期比4.8%増)
  • 男性:116,826人(前期比3.8%増)
  • 女性:184,497人(前期比5.0%増)

となっています。

全体で約30万人という人数は過去最高であり、毎年増加の一途を辿っています。ここ30年で倍増(1990年でおおよそ15万人)していて、なだらかな右肩上がりの推移となっており、毎年資格取得者分の純増があるというのが実態のようです。

また、男女比率に関しては、自身の学生時代の感覚として、おおよそ6:4という実感を持っていたという人も多いのではないかと思いますが(もちろん学校によって差はあります)、ほぼキレイにその割合に近しい数字【女性:男性=61%:39%】となっている状況が見て取れます。

就業先ランキング

続いてここからは、いよいよ本題である薬剤師の「就業先」、つまり「世の薬剤師さんたちが、どういった業種でどのような職種に就いているのか」ということについて見ていくことにしましょう。

平成28年(2016年)末時点における薬剤師の就業先上位ランキングはというと、

  • 第1位:薬局 (57.1%)
  • 第2位:医療施設 (19.3%)
  • 第3位:医薬品関係企業 (13.9%)
  • 第4位:その他 (5.7%)
  • 第5位:大学 (1.7%)

このような状況になっています。そしてさらにこれを細かく見ていくと、

就業状況 薬剤師数 構成割合
1 薬局の勤務者 154,941 51.4
2 医療施設で調剤・病棟業務に従事 55,634 18.5
3 病院で調剤・病棟業務に従事 50,785 16.9
4 医薬品製造販売業・製造業に従事(研究開発、営業、その他) 30,265 10.0
5 薬局の開設者又は法人の代表者 17,201 5.7
6 医薬品販売業に従事 11,759 3.9
7 無職 10,431 3.5
8 衛生行政機関又は保険衛生施設での業務に従事 6,813 2.3
9 その他の業務に従事 6,802 2.3
10 診療所で調剤・病棟業務に従事 4,849 1.6
11 大学に勤務(研究・教育) 4,523 1.5
12 医療施設で治験・検査等の業務に従事 2,410 0.8
13 病院で治験・検査等の業務に従事 1,360 0.5
14 診療所で治験・検査等の業務に従事 1,050 0.3
15 大学院生又は研究生 523 0.2

このようになっています。いかがでしょうか。(一部重複計上あり)

こうして見ると、やはり薬局を中心とした”調剤業務”に従事する薬剤師さんが全体の大多数を占ているということが解ります。

ちなみに、「無職」の人が約1万人、全体の3.5%となっていますが、これはおそらくそのほとんどが結婚や育児といった理由から一旦職を離れている人たちということではないかと思います。

また、増減率の点で言うと、ほとんどの職種においてまんべんなく”微増”といったところですが、「薬局の開設者又は法人の代表者」が前回調査時より【-3.7%】となっています。これは、主に薬局の淘汰が進んでいることが原因ではないかと推測されます。

ここ数年の薬局の店舗数の増加は目を見張るものがあり、ある程度大きな病院ともなると、その周辺はそれこそ”薬局だらけ”といった光景が広がっていることも珍しくはありません。

そんな薬局業界ですが、経営上のスケールメリットを取るため、また、新規での出店攻勢が困難になりつつあるがために、他事業者の買収、いわゆるM&A(企業の合併・買収)が非常に活発化しています。

基本的には大手薬局事業者が中堅規模以下の薬局チェーンを買収するというパターンが多いのですが、今後は、あなたも中堅規模の薬局チェーンに就職したと思っていたら、いつのまにか大手資本に買収されていて自分の会社名が変わっていたなんてことも出てくるかもしれませんね。

年齢別ランキング

続いては、「年齢別」での就業先の状況です。

まずは、薬剤師全体の年齢層別の分布状況を見てみると、

  • 29歳以下:13.1%
  • 30~39歳:25.5%
  • 40歳~49歳:23.8%
  • 50歳~59歳:20.1%
  • 60歳~69歳:12.7%
  • 70歳以上:4.7%

このようになっています。

層としては、【30~39歳】、【40~49歳】という所が厚くなっていて、平均年齢が【46.0歳】ということですので、比較的全体にまんべんなく分布しているという状況のようです。

さて、就業先の状況はというと、(拡大可)

このようになっています。各年齢層における就業先人数トップ3で見てみると、

  • 29歳以下:1薬局2病院3医薬品関係企業
  • 30~39歳:1薬局2病院3医薬品関係企業
  • 40歳~49歳:1薬局2医薬品関係企業3病院
  • 50歳~59歳:1薬局2医薬品関係企業3病院
  • 60歳~69歳:1薬局2医薬品関係企業3病院
  • 70歳以上:1薬局2その他3医薬品関係企業

となっています。

ここでもやはり、全年齢層において「薬局」が最多となっており、若年層はその次に病院、40歳以上では薬局の次に医薬品関係企業が来ています。

前章でも触れましたが、薬局の乱立といった背景もあり、職の”供給元”という意味においても、やはり薬局が就業先としては圧倒的な数を占めているというのが現状のようですね。

ひとつ、その様子が如実に表れているデータをご紹介しておきましょう。

薬局_医療施設薬剤師年次推移

2000年前後から、急激に薬局勤務の薬剤師が増えていることが一目瞭然ですね。(グラフ中の「医療施設」は、「病院」および「診療所」を指す)

ただし、こうした過去の動向を見て、今後もこの傾向が続くと安易に予想し、就職先や転職先を判断するというのは危険です。

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これからの時代というのは、ものすごいスピードで様々な業界に変革が起きてきます。

なとなく日々を過ごしている間に、昨日までの当たり前が通用しなくなるといったことがどんどん起こってくるのです。

そういう意味では、自分の職の安定性や業界の動向をしっかりと見極めていくためにも、医療行政の先行きや人口動態、先端技術の浸透スピードなど、様々な要因を考慮しておくことが大切ですね。

まとめ

さて、今回は薬剤師さんの就労実態を探ってきましたが、いかがでしたでしょうか。

調剤薬局を中心とした現場の業務からは、薬局業界、ひいては医療行政に迫っている大きな変革の波を感じることは難しいかもしれません。

既得権益を死守しようとする各種業界団体の抵抗等によって、そのスピードが緩和されるという可能性は否定できませんが、技術の進歩自体はまったなしであることは疑う余地がありません。

「薬局でロボットが患者さんに薬を処方している。」、「そもそも薬局なんて必要なく、医師がネットを介して処方し、患者はリアルタイムで配達してくれる薬を自宅に帰って受取るだけ。」、そんな未来がすぐそこまで来ています。

就職先、転職先を考える上では、そういった”未来の姿”に想像を膨らませてみるということも必要になってくる時代かもしれませんね。

また次回、2019年12月の『【平成30年版】医師・歯科医師・薬剤師調査』の発表があれば、それについてもまとめていきたいと思いますので、そちらも是非お楽しみに。

それでは。

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