転職関連知識

『転職サイト』と『転職エージェント』の違いとは?比較したメリット・デメリットと使い分け方

「今より良い会社へ転職したい。」そう考えている薬剤師のあなた、転職サイトへの登録はもう済みましたか?

各サイトの担当者およびアドバイザー、またはエージェントやコンサルタント達とのやり取りはスムーズにいっていますか?

、、と、言われて、あなたはすぐに具体的なイメージが湧きましたか?

イメージが持てたという人は、実際にそういったサービスを活用しながら、しっかりと転職活動に取り組まれているという人ではないかと思いますので、今回の内容は必要ないかもしれません。

一方で、「エージェント?」「コンサルタント?」、「何が違うんだっけ?」そんな風に感じたという人は、まだ本格的に転職活動を開始していない人ではないでしょうか。

そこで今回は、そんな転職活動を始めたばかり、もしくはこれから転職活動をしようと考えているという人へ向けて、「転職サイト」と「転職エージェント」の違いや、そのメリット・デメリットということについて、その内容を理解し、その先の転職活動に活かしてもらうために特徴をまとめていきたいと思います。

転職を考え始めて様々な情報に触れるようになると、こうした言葉というのはあちこちで目にするようになります。でも、その定義や実際に利用する際の中身の違い、また、最終的に自分にはどちらのサービスが必要なのか、といったことは解り難いと感じる部分もありますよね。

今回は、その辺りについても、しっかりとイメージを持ってもらえる様に、解り易くしっかりと解説していきますので、安心してください。

それではさっそく始めていきましょう。

『転職サイト』と『転職エージェント』の違い

『転職サイト』と『転職エージェント』の違いとは?比較したメリット・デメリットと使い分け方

いきなりですが、最近では「『転職サイト』と『転職エージェント』って、どう違うの?」と聞かれた時、少し乱暴な言い方をしてしまえば、「同じです。」と答えてしまってもほとんど差し支えのない状態になっているというのが実情です。(ただし、これは「薬剤師さん向けの転職関連サービス」に限定したお話だということが前提になります。(後ほど詳しく解説します。))

試しに、検索サイトで「薬剤師 転職サイト」と、「薬剤師 転職エージェント」の両方で検索をしてみてください。

結果として出てくるサイトは多少異なっていたとしても、その中で紹介されている「転職サービス」というのはどこもほぼ同じです。

したがって、あなたが薬剤師さんであるならば、「『転職サイト』と『転職エージェント』って、結局は同じことなんだ。」ぐらいに考えていても問題はありません。

では一体なぜそうなっているのか、これから解説していきたいと思います。

視点の違い

まず、この2つの違いを知る前に、1つ注意しておいて欲しいことがあります。

それは、これらの違いについて考える際の視点として、2つの見方が存在するということです。

  1. ネット上や会話の中での使われ方
  2. 元々の定義上の違い

この2つです。

1つ目の、ネット上の様々な場所で使われている場合や、転職に関する普段の会話の中などで出てくる場合ですが、「転職サイト」という意味と「転職エージェント」という意味とが”ほぼ同じ”、もしくはあまりその違いが意識されずに使われるようになってきているのが、まさにこういった場合です。

元来、この「転職サイト」と「転職エージェント」の定義上の違いという意味では、

転職サイト 転職エージェント
・情報提供が目的
・客観的な情報量重視
・転職希望者が主体的に動く
・補助的にサポートあり
・気軽に登録して利用可
・専任の担当者がつく
・一人一人を個別に手厚くフォロー
・転職のプロが担当
・各種アプローチや手続きを代行
・登録に条件等がある場合も

このような違いが存在していました。

でも、最近では、冒頭でお話したように、実態としてその垣根は非常に曖昧になって来ています。

”転職サイト”を標榜していながらも、そのサイトに登録をすると担当者から連絡があり、様々なヒアリング等を経て転職活動へと入っていくということや、”転職エージェント”のサイトに様々な転職情報が記載されていたりといったことが普通にあるわけです。

いわば、「転職サイト」の”転職エージェント化”、「転職エージェント」の”転職サイト化”とも言えるような現象が起こってきているのです。

これは、改めて考えてみれば納得のいく部分もあります。

様々な業種において、これだけ「人材不足」が叫ばれ、多くの企業が優秀な人材の獲得に苦労している中で、転職サービスを提供するそうした会社というのも、(転職を希望する)対象者を探し出し、囲い込み、転職を実現させていくということが非常に難しくなってきています。

「転職サイト」であれ、「転職エージェント」であれ、彼らが目指すゴールというのは、「転職希望者に転職してもらうことで手数料収入を得る」ということに尽きます。

そして、少しでも自社のサービスの魅力を高め、数少ない対象者をそのゴールへと誘導していく方法として、当初情報提供を中心に行っていた「転職サイト」がもう少しフォロー体制を充実させるために”半専任”の様な形で担当者をつける、また一方で、「転職エージェント」が、転職希望者に実際に「エージェントに登録しよう。」と思ってもらうために、自社サイトの情報量・内容等を充実させていき、転職サイトと大差ない様な立派なサイトが出来上がる、といったことが起きて来ているわけですね。

ただ、このように「転職サイト」と「転職エージェント」がどちらも非常に似通ったサービスになりつつあるとは言え、その”生い立ち”の違いによるサービスの根本的な部分でのそれぞれのメリット・デメリットといったものが存在しているというのも事実です。

次はその辺りの違いについて順に見ていくことにしましょう。

ワンポイント

当サイトでは、薬剤師さんたちの転職を応援するサイトとして運営している手前、薬剤師業界としてはどうなのか、薬剤師としてはどう考えれば良いのか、という所に前提が置かれています。そのため、一般的な転職市場に目を向けてみると、ここまで説明してきた状況とは異なる環境が存在するというのも事実です。つまり、”一般求人”向けの「転職サイト」と「転職エージェント」ということで言えば、上記で説明したような元々の定義上の違いというものが、逆により明確になっているということもあるのです。特に、経営者やエグゼクティブに特化したエージェントなどでは、それを専門に取り扱う”ヘッドハンティングのプロ”と言われるような人たちも存在しますし、中には、技術職や特殊な専門職に特化したサイトなどといったものも存在します。したがって、ここで「転職サイト」と「転職エージェント」が”同一化”しつつあるというのは、あくまでも”薬剤師さん向け”のそういったサービスを対象とした場合であると理解しておいてもらえればと思います。

転職サイトのメリット

『転職サイト』と『転職エージェント』の違いとは?比較したメリット・デメリットと使い分け方

”マイペース”で進められる

転職サイトを利用する上での最大のメリットはと言えば、何と言っても自分のペースで転職活動を展開できるということでしょう。

これには複合的な意味合いが含まれているのですが、1つずつ解説していきますね。

まず自分のペースで、つまりマイペースで転職活動ができるということがもたらす恩恵として、自分で転職のタイミングを決められるということが挙げられます。

「え!?何を当たり前のことを?」

と思われたかもしれませんが、エージェントを利用した場合では多くの場合そうはいきません。エージェントの場合であれば、一定の期限を設けてその間に魅力的な転職先を紹介してもらうという流れになりますので、やはりどちらかと言えばそのエージェント側のペースと言わざるを得ない状況になります。

一方転職サイトであれば、自分で色々と調べ、場合によっては転職サイトの担当者にも軽く相談をしたりしながら自分のペースで色々な会社をリサーチして、実際にアプローチするといったことが可能になるわけです。

そして、このマイペースで進められることのメリットとして、企業選びを焦らずに済むということも挙げられるかと思います。

エージェントの様に専任の担当者からおしりをたたかれて、あれこれとサポートしてくれるのは良いけれど、プレッシャーに感じてしまったり、負担に想ってしまうという人には、このマイペースでできるというメリットは大きいのではないかと思います。

逆におしりに火が付かない限りなかなか行動が起こせないという人にはあまり向かないかもしれません。

一方で、マイペースというのは、早く進めることができるという考え方も可能です。

つまり、エージェントのように相手に頼らざるを得ない状況では、エージェント側の動きを待って行動するという必要がありますが、転職サイトであれば、自分がアグレッシブに転職活動をしようと思えば、いくらでもスケジュールを詰めて、ハイスピードで面接等の選考プロセスへ進んでいくということも可能です。

どちらのタイプであったとしても、自分でペース配分ができるというのがまず大きなメリットであると言えるでしょう。

自分でタイミングを決められる

さらに、今お話した「”転職の”タイミングを決められる」というのとは違った意味で、「”退職”のタイミングを決められる」という点もメリットとして挙げておきましょう。

これは、今の会社をすぐに辞める必要がないということを意味しています。

つまり、転職しようか悩んでいる最中であるとか、良い会社があれば転職しても良いけど、という、比較的時間や気持ちに余裕があるという人には大きなメリットではないかと思います。

ハラスメント系の理由による転職や、精神的な悩み等を原因とする場合には、すぐにでも会社を離れる必要があるということになるかと思いますが、様々な選択肢を検討できるという状況であるならば、この”タイミングを選択できる”という点はメリットと言えるでしょう。

審査等がない

さらに、そもそもの入口のお話にはなりますが、転職サイトは”誰でも”登録することが可能です。

これも当然の話のように聞こえるかもしれませんが、エージェントではそうもいきません。

エージェントの担当者であるアドバイザー等のヒアリング・カウンセリングを受け、その時点であなたのこれまでのキャリアや希望条件と理想とする転職先企業の乖離が大きかったり、要は、エージェント側が「この人は満足度の高い転職の実現性が低い」と判断されれば、専任の担当を付けてもらえない、登録すらできないということも考えられるのです。

なぜそういうことが起こるかと言えば、ずばりエージェントは”専任の担当者を付けるというシステム”だからです。

担当してくれるエージェントが担当できる人数というのは、当然”無制限”というわけにはいきませんので、時間的にも能力的にも、ある程度限られた人数しか担当できません。その一方で、転職希望者サイドとしては、できることなら優秀なエージェントに担当になってほしいと誰しもが思うものです。

もうお分かりですね。

エージェントの優秀な担当者というのは、転職希望者としては皆が付いて欲しいと思う一方で、その担当者側のキャパシティー的にも、やはり自分の仕事として「各種条件を勘案した結果、良い形での転職サポートができないだろう。」という判断にいたった人(転職希望者)というのは、断らざるを得なくなってしまうわけです。

これは、エージェント側の実績面においても同様です。

そもそもの転職条件が、あまりにも自分のキャリアとかけ離れたものであったり、エージェントに対して無理難題ばかりを投げてくるような転職希望者であれば、エージェント側はいつまでたってもその人の転職を実現することができません。

そうなってしまうと、当然エージェントとしてはずっと無駄な時間を費やすということにもなってしまいますし、彼らの実績としてその人(転職希望者)がカウントされることもありません。

そう考えると、エージェント側が転職希望者をある程度”取捨選択”するというのも、当然のことと納得がいくかと思います。

その点、転職サイトは関係ありません。

サイト上で自分の希望条件等を入力しさえすれば、誰でも登録をすることができ、担当者から一定のサポートを受けることだって可能です。そういう意味で、入口の敷居の低さというのも転職サイトのメリットと言うことができるでしょう。

幅広い選択肢

転職サイトは非常に幅広い求人案件が用意されているということもメリットの1つと言えるかと思います。

転職サイトでは、薬剤師さんが目指す職種である、病院勤務や薬局勤務、製薬会社での勤務やMR、研究職といった、非常に幅広い求人を取り揃えています。

その一方で、エージェントを頼るとなると、ある程度その専任アドバイザーの得意分野といったものや、そもそものエージェントがもつ求人の得意なジャンルの職種に求人が偏っているということもあるわけです。

加えて、エージェントは、良い意味で転職希望者の適性や企業とのマッチングを図るために、その人のキャリアプラン等をイメージしながら転職先の紹介を行っていきます。これは裏を返せば、その転職希望者のそれまでのキャリアに縛られてしまう可能性もあるということになるわけです。

したがって、「今就いている職種にこだわらず、様々な職種に視野を広げて、いろんな可能性を検討してみたい。」というような人には、転職サイトの方が向いているかもしれませんね。

ただ、そういった考えがある中でも、逆に「違う職種にチャレンジしてみたいけど、私がそんなところへ行くことって本当に可能なのかな?」というように、不安要素があるという場合であれば、むしろエージェントのように、しっかりと専任でフォローしてくれる人がいるサービスを利用した方が良いかもしれません。

そういった専任のアドバイザーが付いてくれるサイトやエージェントであれば、あなたの市場価値を客観的に教えてもらうということも可能になるからです。この点について詳しくは後述します。

転職サイトのデメリット

『転職サイト』と『転職エージェント』の違いとは?比較したメリット・デメリットと使い分け方

自力が求められる

これは「そもそもそういうもの。」と言ってしまえばそれまでなのですが、適合性の判断や企業リサーチから始まり、企業側へのアプローチから選考プロセスにおける細かなアドバイスまで、いわば”至れり尽くせり”とも言えるエージェントに対して、転職サイトではある程度までは自分で進めていくということが求められます

【薬剤師の転職完全マニュアル】情報収集・履歴書・面接で求められるもの『転職活動の手引き』

転職を目指す薬剤師の皆さん、転職活動は順調に進んでいますか? 実際に転職活動を進めていく中で、その方法や判断基準などに迷いが生じてしまったり、解決策が見当たらないといった壁にぶつかってしまったりしてい ...

ただ、前述の様に、転職サイトでも今や多くのサイトがサポート体制を充実させていますので、エージェントに近い形でフォローしてくれるサイトがほとんどです。

一方で、質の高い、いわば”プロフェッショナル”なアドバイザーを要するエージェントなどに求めるフォロー水準を転職サイトのサポートに求めるのは難しいという点で、ある程度”自力”が求められることになりますので、その部分においてはデメリットと言えるかもしれません。

ミスマッチの発生リスク

これは一概には言えませんが、上記でもお話したように、ある程度”自力”での準備、活動が求められる転職サイトの利用では、しっかりと「自分の適性」や「本当に職場に求めているもの」というような、いわば「自己分析」をしっかりとやりこまずに転職活動へと進み、自力の都合の良い理解のもとに会社を選択してしまったりした場合には、転職後になってやはり「あれ、思ってたのと違ったな。」とか、「転職前に言ってたことと違う。」というような不満が噴出することになり、結果、ミスマッチが発生してきてしまう可能性が出てきます

”一概には言えない”というのは、転職活動の前に、どれだけしっかりと準備ができているかという点で、このデメリットは最小化することができるという部分もあるからです。

ですので、転職サイトを利用すること自体は、最近のフォロー体制の充実を考えても、情報収集の手段として見ても、是非ともおすすめしたいとは思うのですが、その場合には、是非併せて自分を見つめ直すための「自己分析」についても徹底して行うようにしておきましょう。

【薬剤師のための失敗しない転職活動】転職理由を突き詰めよ!はじめが肝心!「始め方」から「転職サイトの使い方」まで

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転職エージェントのメリット

『転職サイト』と『転職エージェント』の違いとは?比較したメリット・デメリットと使い分け方

無料で手厚いサポート

エージェントを利用する上での最大にして最高のメリットはと言えば、やはり何と言っても「専任のアドバイザーによる手厚いサポート」、これしかないでしょう。

エージェントを利用すれば、あなた専任の担当者がつくことになり、キャリア全般に関する相談に始まり、理想の条件に近い企業のリサーチ、提案、相手の企業への給与や労働時間等の条件交渉、また、履歴書の作成や面談へ向けた対策、退職する側の企業への退職手続きの代行等にいたるまで、全ての面でサポートを受けることが可能です。

ただ、これまでも繰り返しお話していますが、こうした手厚いサポートというものも、現在では、ほとんどの転職サイトでも同様のサービスが提供されています。

つまり、転職サイトを利用する場合であったとしても、無料で手厚いサポートを受けることは可能なのです。

なぜそんなことが可能なのかと言えば、既に冒頭でも説明した通り、当然ですが、彼ら(転職サイトの運営会社)にとってもそれがメインのビジネスに直結してくる課題であり、成約率(ここでの成約とは、あなたが実際にその転職サイトを経由して転職を果たすこと。)を高めるための営業努力として力が入れられる様になってきているということです。

サポートの面では、一部の一般職向けのプロフェッショナルなエージェント機関を除けば、薬剤師さん向けの転職サービスで言えば、もはや転職サイトもエージェントもさほど差はないと言える水準になっていると考えても良いでしょう。

非公開案件の紹介

転職エージェントでは、たいてい非公開の求人情報というものも数多く抱えているという場合がほとんどです。

したがって、転職活動に入る前に行われるあなたとの事前のカウンセリング等において、あなたから聞き出した転職条件やキャリアプランとマッチする企業がそうした非公開案件の中に埋もれていれば、それはあなたにとって非常に大きなメリットとなるでしょう。

ただし、こうした非公開求人というのは、どうしても間口が狭くなってしまう部分もあります。

つまり、非公開ということは、そもそもそのエージェントがどれだけそういった求人を持っているのかということが求職者側からは見えませんし、たとえとっておきの会社を紹介先として持っていたとしても、それに合致する求職者に求められる能力やキャリアでの実績といった部分では、他の求人と比べるとある程度秀でたものが必要になると考えざるを得ません。

客観的に高い能力が要求される職種において、転職の際にそれ相応の実力が要求されることはもちろんのこと、エージェント側としてもそうした重要な役職等に紹介する人材として”恥ずかしくない”人を選ばなくてはならないというインセンティブが働くということは容易に想像がつきます。

非公開求人と一言で言っても、その中身によりけりですが、そうした案件があるということは事実ですので、そこにヒットする可能性のある人にとっては、これはメリットと言えるかと思います。

自分の市場価値を客観視

転職サイトにおいては、基本的にこちら(転職希望者)から能動的に情報を得、アプローチしていくというのが基本姿勢ということになるわけですが、エージェントを利用した場合であれば、否が応でもエージェントのキャリアアドバイザーと様々なヒアリング・カウンセリング等がありますので、自分をさらけ出していくということになるわけです。

ということはつまり、経験豊富なアドバイザーであれば、そういったヒアリング等の内容によって、あなたが転職市場においてどのくらい魅力的な存在なのか、はたまたそうでないのかといった、「あなたの市場価値」というものを判断できるということになります。

これまでのキャリアでの実績や自己研鑽などの努力の積み上げなどがあれば、思いがけず非常に高い評価を得られるかもしれませんし、転職希望者として語れるようなことが特に何もないということになれば、当然それ相応の評価しか受けることができないということになるでしょう。

いずれにしても、転職市場での客観的な自分の評価を知ることができるという意味では、それを知りたいとか、自分を試してみたいと考える薬剤師さんにとってみれば、エージェントを利用するメリットと言っても良いのではないかと思います。

転職エージェントのデメリット

『転職サイト』と『転職エージェント』の違いとは?比較したメリット・デメリットと使い分け方

理想を追求できない可能性

上記の通り、エージェントは転職サイトの様に誰でもウェルカムというわけではありません。

エージェントのアドバイザーとのヒアリングにおいて、あなたの能力や適性といったものが判断され、それに見合った求人が紹介されるという流れになるわけですので、裏を返せば、あなたの能力以上の会社を紹介してくれるということは現実には少ないでしょう。

エージェント側としても、あなたの転職を結実させないことには、自分たちの利益も生まれませんし、全てがタダ働きということになってしまいます。そう考えれば、やはり必然的にあなたの能力や条件面で確実に合格が狙える所というのがまずは候補先企業となってくるというのは自然の流れということになってしまいます。

もちろん、確実に合格できる転職先を目指すということ自体は否定されるべき事ではありません。

ただ、そうした前提の下で転職活動を行うということになってしまうと、キャリアアップや異なる世界への挑戦を目指す薬剤師さんにとっては、やはり可能性を狭めてしまうということにもなるわけです。

確かに、そこは転職者のエージェントとの交渉次第と言うこともできるかもしれませんが、実際にはエージェントがどんな求人を持っているのかといったことはこちらからは見えません。そして、エージェント側から、「頑張ってこの会社への転職を目指してみましょう。」と言われたとしても、実際にはその転職希望者で十分に合格できるレベルかもしれません。

つまり、転職希望者と転職候補先企業のマッチングというのは、転職の素人である希望者側にとってはなかなか見極めることが難しい一方で、エージェント側ははある程度検討がついているわけです。

非常に良心的なアドバイザーであれば、エージェント側の利益は無視してでも、向上心の強い転職希望者の理想を共に追求してくれるということもあり得るかもしれませんが、エージェントのビジネスモデル的にもやはりそこを求め過ぎてしまうのは難しいと言わざるを得ないでしょう。

したがって、少し背伸びしてでも、様々な(あるいは特定の高度な)職種への転職を目指してみたいという人に関しては、エージェントはデメリットがあると考えておいた方が良いかもしれません。

ミスマッチの可能性

ミスマッチの発生リスクに関しては、「転職サイトのデメリット」の章でもお話ししましたが、ここでのミスマッチとは、また違った角度での”ミスマッチが起きる可能性”という問題です。

つまり、エージェント利用の場合は、どうしてもエージェント頼りになってしまいますので、エージェントのアドバイザーの能力が低い、もしくは自分の成績ばかり気にするような”ハズレ”のアドバイザーに当たってしまった場合(転職希望者本人の希望は軽視され、なるべく多くの転職実績を作ることしか頭にないアドバイザーなど。)には、後々になってミスマッチが発生するということも可能性としてはあり得ます。

そう言うと、「変な担当者だったら、すぐに変えてもらえば大丈夫でしょ。」と思われるかもしれませんが、そうは言っても相手もその道のプロです。

口が達者でやり手のアドバイザーなどであれば、こちらが知らず知らずのうちに相手の手中にハマってしまっていて、あれよあれよという間になんとなく条件の合いそうな会社への転職が決まっていたなんていうこともあるのです。

うがった見方をして、アドバイザーを疑いだしてしまえば切りがりませんが、リスクとしてはそういった部分もあることは事実です。

そういう意味では、エージェント利用のデメリットとして、そのエージェントのアドバイザー個人としての能力に依存せざるを得ないという部分も大きなデメリットと言えるでしょう。

では、どうすればそういった”ハズレ”のアドバイザーをなるべく避けていくことができるのかと言えば、転職希望者側がとれる方法は2つです。

  1. アドバイザー個人をしっかりと見抜く
  2. なるべく多くのサイト・エージェントを利用する

まず、「アドバイザーをしっかりと見抜く」ということですが、これは口で言うのは簡単ですが、結構難しいことです。

上記でお話したように、百戦錬磨のアドバイザーなどであれば、(うがった見方をしてしまえば、)言葉巧みにそれっぽい案件を紹介されて、乗せられてしまうということもあるでしょう。

そこで最後に重要になる”生命線”は何なのかと言うと、やはり「転職先に求める条件の自分の中での明確な基準」です。そこはドライに判断して構いません。

エージェントのアドバイザーに、たとえ「あなたの実績では無理だと思います。」とか「能力的に厳しい。」というような趣旨のことを言われてしまったとしても、あなたが折れさえしなければ、彼らが強制的にあなたをその会社へ入れることなどもちろんできないわけですし、そんな所であなたが変にそのアドバイザーに気を遣って「色々と動いてもらって申し訳ないし。」とか「さすがにそろそろ決めないといけないだろうな。」などと考える必要は全くないのです。

したがって、しっかりと相手を見抜くということも非常に大切ですが、難しい場合には、自分を信じてその基準を貫くということで見抜くことに替えていきましょう。

【薬剤師のための失敗しない転職活動】転職理由を突き詰めよ!はじめが肝心!「始め方」から「転職サイトの使い方」まで

当サイトでは、薬剤師さんが転職を検討する際に知っておくべき様々な情報をご紹介するとともに、特に”転職初心者さん”に向けては、その「進め方」や「考え方」といった”基礎的”な部分についても色々とご紹介をし ...

2つ目の、「なるべく多くのサイト・エージェントを利用する」という方法は、これはもうシンプルに「リスク分散」ですね。

可能な限り多くのサイトやエージェントを利用することで、なるべく多くのアドバイザーに合い、話し、相談をすることで、段々と「あ、この人は本当に私のことを考えてくれているな。」とか、「担当者Aさんは色々と案件は持ってきてくれるけど、どれもいまいちだな。でも担当者Bさんは数は少ないものの、結構私に合いそうな案件が多いな。」といった判断が付くようになってくるわけです。

多くのアドバイザー・担当者と接触し、自分の中で”横比較”ができるようになるということは、「アドバイザーを見極める」という意味においても非常に大きな要素となってきますので、少しでも多くのサイトに登録をし、転職後のミスマッチが発生する余地を無くせる様にしておくことをおすすめします。

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使い分け方

ここまでの説明を聞いて、既にある程度自分の中で「こうやって使い分けようかな。」とイメージが出来ているという人もいるかもしれませんが、考え方としては、

  • ある程度短期的な期限を決めて、プロからの手厚いフォローをもとに進めていきたいという人は【エージェント】
  • 担当者からのフォローも受けながら、幅広い情報をもとに自分の適性ややりたい事を自分自身で確かめつつ、マイペースに進めたいという人は【転職サイト】

このようなイメージで使い分けていけば良いのではないかと思います。

ただし、クドいようですが、薬剤師さん向けの転職サービスというのは、そのほとんどが”同一サービス化”してしまっているというのが現状ですので、見分ける際には、本当に単純に「転職”情報”サイト」として存在しているのか、それとも「登録後にサポートがあるのか」といった【サポートの有無】の部分で判断をしていけば間違いはないのではないかと思います。

その上で、自分自身の感覚として、上記の2つのポイントも参考に、「自分はどちらのスタンスで進めていく方がやりやすいかな。」ということも加味しながら検討して見られれば良いでしょう。

目指すのは、あくまでも「良いとこ取り」です。

最終目標である「理想の職場(仕事)をゲットする!」ためにも、これらのサービスを上手く使いこなせるようになってくださいね。

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今や転職を目指す薬剤師さんのほとんどが利用している「転職サイト」。 ファーマンでも様々な転職サイトをご紹介していますが、あなたはもう登録を済ませましたか? そんな、転職を検討する人にとって当たり前の存 ...

まとめ

さて、今回は「『転職サイト』と『転職エージェント』の違い」ということで、様々な角度から検証をしてきましたが、両者にはどんな差があって、現状はどうなっているのか、あなたはどちらを優先的に使っていくべきなのかといった点について理解が深まりましたでしょうか。

何度もお話したように、最近ではこの両者の差というのは本当に小さくなってきているというのが実態です。

サイトを運営する会社も、エージェントとしてサポートを主体としている会社も、少しでも自社の魅力を高めて、数少ない転職希望者を囲い込もうとするのは、企業努力としてはごく自然な事と考えることもできますからね。

したがって、こちら側、つまり転職を希望する薬剤師としては、良いとこ取りをしていくのが最も利口なやり方ということができるでしょう。

ただし、冒頭でもお話したように、一般的なサラリーマンなどに向けた求人であれば、それを扱うサイトやエージェントといったものも膨大な数が存在していますので、それぞれの強みが生かせそうな所に登録をするということも可能になるわけですが、薬剤師さん向けの転職サービスとなるとそうもいきません。

薬剤師さん向けの転職サイトやエージェントは、そもそもの数が非常に少ないのです。

ただ、この”数の少なさ”というのは、逆に言えば「メリット」として捉えることも可能です。

つまり、「とりあえず気になったサイトやエージェントは全部使い倒してやる。」ぐらいの気持ちで幅広くそうしたサービスを活用していけば良いのです。

念のため再確認しておきますが、こうしたサービスはいくら使っても、何をどこまで頼んでも、「無料」です。結局後で何かを請求されるということは絶対にありません。転職した先の会社が、非常に高額な手数料を支払っていますので、安心してください。

そう考えたら、使わない方が損な気すらしてきませんか?

あなたがそれぞれのサービスの良いとこ取りができるようになるための”一助”に、当サイトの記事がお役に立てれば幸いです。

それでは。

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